2020年4月20日時点での全国店頭販売価格の平均価格が130.9円/ℓ(税込み)となった事が資源エネルギー庁の調べで分かりました。
この価格は7日前からでも1円下がっていて、1ヵ月前では5.4円も下がっている事になる数字となります。
自動車ユーザーの皆さんも分かってはいたとは思いますが、株価同様に急降下に近い下落スピードである事がわかりますね。
買占めやドライバー不足で苦しむ物流関係の皆様にとって、経営面では大きなプラスとなるのはせめてもの救いになるでしょう。
*毎週月曜日調査 水曜日公表となっています
史上初原油価格がマイナスに転落 当面は日本も下落が続きそう
4月20日アメリカ・ニューヨークの原油先物市場において「1バレル=マイナス40.32」を記録しました。
そもそも先物市場が始まって以来、マイナスでの取引はなかったとの事なので史上初の出来事となったわけです。
そりゃ当たり前ですよね? 商品をお金を払ってまでかってもらうなんて異常な話ですからね。
さて今回こうなったのは言うまでもなくコロナで世界的に経済活動が滞っている事による需要の低下によるものです。
その事で保管場所が供給側・購入側共に満杯に近づいたことで、需給のバランスが崩れお金を払ってでも処分したいという事のようです。
これはシェールオイルの採掘上、止めたり始めたりが簡単ではない事もあるようです。
この辺りが中東の様に原油を取り出しているのとは違うのですね。
残念ながら5月物のみに起こった事なので、中東がメインで購入している日本には直接の影響は無いようです。
ただ他の原油も20ドル前後で更に緩やかに下落しているという事なので、まだまだ日本でのガソリン価格も下落が続きそうな気配です。

原油価格20ドルはバブル期の頃の価格
過去の原油価格の相場を見てみると、20ドルというのはバブル期の終了の前後ぐらいの価格と同じぐらいの水準なのです。
なので単純にそれだけが要因ならばガソリン価格は100円/ℓをきる事は起こる事なのです。
ただしご存知のように現在は需要の減少から、石油メーカーは厳しい経済活動の結果統廃合が進み、主に2つのブランドまで減少するという状況になっています。
なので原価も変わっているでしょうし、精製施設も統廃合をしていますのでそのあたりがどの数字までが可能なのかというのが不明なのです。
セルフが主流ですし、ここまでの統廃合の結果コスト削減も出来ているでしょうから同じ水準ぐらいいけそうな気はしますが・・・・。
ただここまで急速に値が下がっている事から考えると、石油製品という性質上経営に与えている影響はかなり大きいのではないでしょうか?
緩やかに予測されての事ならばまた違うのでしょうが。
2000年頃のガソリン小売価格が97円 20年振りの100円ぎりなるか?
東京でのガソリン小売価格の過去を振り返ってみると、100円をきる価格だったのは2000年頃とだいぶ前になりますが1975年より前の時代になります。
平均的な数字なので安売り店や競争の激しい地域ではもっと安かったところもあるでしょうが、指標にはなるかと思います。
なのでもし100円/ℓ以下になると、20年振りのガソリン価格となることになります。
いずれも世界的な景気後退局面に安くなり、景気上昇と共に需要が旺盛となり価格が上昇となる、景気と同調するものです。
なので今世界的にコロナの影響で経済活動が大きく制限されるという、世界中で起こっている事なだけに十分起こりうることなのでしょう。
ガソリンでとれるのではなく石油を精製してその一部として作られるだけに、ライフラインを守る意味も有り需給のバランスは崩れる事もあるでしょうから、メーカーがそうならないようにしてもそうせざるを得ない事も起こるのではないでしょうか?
流れに逆らうというのも難しいですからね。
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