18年の休止期間を経て昨年より世界ラリー選手権(WRC)に参戦を再開させたトヨタ。参戦2年目の今年マニュファクチャラーズタイトル(チームタイトル)を獲得しました。ドライバータイトルでは年間チャンピオンとはならなかったものの、復帰2年目では十分以上の結果を出してくれたのではないでしょうか?
復帰早々の2戦目に優勝をあげるなど1年目で期待を抱かせるものではありましたが、まさかまさかの2年目の今年にやってくれるとは思いませんでした。 2018年も残りわずか、暗い話題の多い自動車産業にとってもビッグでハッピーなプレゼントとなったのではないでしょうか?
ルマンに続きWRC制覇 トヨタにとっても最高のシーズン
3大レースの1つ「ルマン24時間」を日本人ドライバーで制覇という、最高の形で手にした2018年。 終わりに近づいて今度はWRC制覇と他にも参戦しているレースはあるので全てではないものの、最高のシーズンだったのではないでしょうか。
WRCは18年も休止していたのですから、早期に答えを出さないといけないプレッシャーのなかであったでしょうから、チームスタッフそしてエンジニアの皆さんお疲れさまでした。
セリカで築いた黄金期ですから、あれだけの印象に強く残るものですからね、社内外からの期待も大きかったでしょう。
さてセバスチャン・オジェの6連覇は阻めなかったですが、年間5勝そして昨年よりトヨタで頑張ってきたラトバラ選手で決めたというのも印象に残るものとなりそうです。 来年はドライバーそしてマニュファクチャラーズ両方を制覇を期待しちゃいます。
WRCでの日本人ドライバーの優勝は難しい
世界中のプロスポーツで日本人選手が活躍をみせていますが、日本での素地がない競技というのはやはり活躍するのは難しいでしょう。
多くはないとはいえ国内には大小サーキット場が存在します。 自動車そして2輪でもいわゆるオンロード(舗装道路)でのレースでの活躍をみせてくれたドライバー達は多くいらっしゃいます。
しかしWRCはグラベル(未舗装)ターマック(舗装路)の2種類を走るレースなのです。 特にこの未舗装路というのが厄介でして、これに触れる機会があまりない日本人にとってはいささか敷居が高いのです。
バイクならばレース場を作ろうとすれば出来ますが(サーキット場内の空きスペースに)、クルマ用となると敷地は広大になりますからなかなか難しいです。 全国各地とならないと競技人口も増えないですし、やる機会がそもそもないですからね。
なので世界中のレースのなかでWRCを日本メーカー・日本人ドライバーで制覇というのが一番難しいものになるのではないでしょうか?
優秀なマシンは作れても、優秀な乗り手はなかなか育たないものです。
WRCは他とは違うのでなかなか面白さが伝わらない
モータースポーツのほとんどは「よーいどん」でスタートして、抜きつ抜かれつするわけですが、WRCは同じ競うでもコースのタイムのみを競うもので、1台づつ走るので他車は登場しないのです。
100%一緒とはいきませんが、同一の条件でタイムを競うという意味では透明性・公平性が高い競技なのです。 どうしても地味なのですね。
見ているほうはどうしても冷静に見てしまうのです。 コースはサーキット場ではなく一般道がほとんどですから、一度目の前を通過するともうそれがその車を見る最後なのです。
欧州では人気ですが、これをどう日本でファンを拡大していくかこれが今後のトヨタの課題としても加わる事でしょう。 優勝するよりもこちらの方が難しいでしょうがね。
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