2018年上半期(4~9月)の軽自動車の国内シェアトップは、スズキだった事が全軽自協のデータから判明しました。
ダイハツが近年販売を伸ばしていたのですが、ここにきて失速気味であるのは毎月のランキングでも出てはいましたので、分かってはいたのですがここにきて全体でも勢いの差が出てしまったという感じですね。
軽自動車シェアトップ4
販売台数 前年比 シェア
- スズキ 284,173台 106.8% 31.4
- ダイハツ 282,109台 97.5% 31.2
- ホンダ 173,943台 114.3% 19.2
- 日産 85,156台 94.3% 9.4
僅差ではあるのですが、好調スズキが1位となっています。 スズキとダイハツは軽自動車をフルラインナップしているわけですが、その2社の明暗を分けたのは軽自動車の中でも乗用車タイプでした。
スズキが213,472台の前年比108.3%だったのに対して、ダイハツが212,311台の95.7%となりました。 ここの差が大きいのです。
タントが近年では人気車種として定着していましたが、昨年あたりからスペーシアがランキングで逆転していますし、今年は特にスズキは好調ですからここが明暗を分けたといってもいいでしょう。
スズキはデザインもコンセプトも個性的なものが増えてきたのに対して、ダイハツは王道や今までの延長線上というのが多いですね。 特にスーパーハイト系のタントがガチンコでN-BOXとぶつかっていますが、ぶっちぎりでN-BOXに人気が集中していますので、スズキに奪われたというよりはホンダに食われた感が強いですね。
軽自動車はホンダが台風の目
今年を振り返った時に、軽自動車界でのニュースとして真っ先に上がる話題は「スズキ ジムニー」と「ホンダ N-BOX」でしょう。 特にジムニーは国外からの注目度も高いので、ロングヒットとなる気配が濃厚です。
それと同じぐらいのインパクトなのが、ホンダの軽自動車販売の好調さです。 N-BOXは日本でナンバー1の人気車種であり続けていますし、そのN-BOXをベースに開発されたN-VANも相当な注文が入っているようです。
今まではスズキとダイハツがそれぞれ出すモデルが市場を独占していたわけですが、これは所謂キャブオーバーというフロントシートの下にエンジンが収まっているタイプの自動車でした。 軽自動車でもこのては通常の乗用車同様のFFレイアウトでは不利になると思っていたのですが、N-VANはデメリットではないのです。 それどころか荷物はもっと詰めるというびっくりなものでした。
それはホンダのエンジンレイアウトから、エンジン自体もコンパクトにできるような工夫など数多くの努力により実現しています。 そして乗用車のN-BOXがベースの為に床も低い低床であるのも貢献しているのです。
これにもよりフロントからリア迄フラットに出来るのも最大の魅力となっています。 この事により事業用だけでなく趣味やキャンピングカーとしてなど多用途で使えるベース車両としても魅力的な一台となりそうです。
これからは多用途であるのは、売れるクルマの大事なファクターとなるでしょうからそういった意味でも大変興味深いクルマの誕生となります。 本当にこれからが楽しみな1台です。
乗用も事業用もNシリーズが制覇する日は近い
事業用だけではなく趣味用としても、大変注目度が高いので両部門をNシリーズになる日は近い事でしょう。 それは同時に軽自動車2トップの牙城を崩すという事にもなります。
長く軽自動車かを牽引してきたスズキ・ダイハツですから、そのインパクトは大きいものとなる事でしょう。 特に事業用はこの2社がほとんどのシェアをとっていますので、独占ではなくなる事は経営面にも痛手ですからどう対抗するのか見ものではありますね。
まぁ普通に考えれば同じFFに移行するしかないのですがね。 さあ今のスズキならば何かやってくれそうな気がしますので、どう反撃するのかを含めて今後が楽しみになりそうです。
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